harataku.projectについて
原田さんは友禅を使った作品を作られています。どのような作品を制作されているのでしょうか?
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harataku
- 基本的には着物や帯の和装を作っていますが、鞄やスニーカーといった布に色をのせたりすることもあります。最近、和装はあまり売れるものではなくなってきているので、何でも作ってみようという気持ちで制作をしています。
着物に興味を持ち始めたきっかけを教えてください。
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harataku
- 衣桁という呉服屋さんで見かけるような着物を掛ける家具があるのですが、そこにかけられた着物のアウトラインが素敵だなと思っていて、そこに絵が描けるということに魅了されました。そこからのスタートでしたね。
着物の広がった状態はなかなかお目にかかれないですね...
着物に絵が描けるとのことですが、友禅とはどのような染め方でしょうか。
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harataku
- 一見難しそうですが、工程はすごく単純です。柄のアウトラインに防染糊を引いて、その中に染料で色をつけていく塗り絵みたいな方法で染める技法で、引いた糊が防波堤になって最後に糊を落とすとそこだけ線の形になって柄が浮かび上がるという技法です。
型染めなど、友禅以外にも他の染め方で制作されたことはありますか?
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harataku
- 友禅を長い間勉強していたので、もちろん型を使って染めたこともあります。友禅に限らず、どのような染め方でも素敵なものを作っていきたいと思っています。が、友禅は手で柄に沿って線を引いていくので、型染めとはまた違った雰囲気になる魅力があると感じています。
原田さんは沖縄の絵描きさんとコラボされたり、作品を通して東日本大震災のチャリティ展に参加されていますね。
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harataku
- コラボのほうは石垣島の絵描きさんの絵を着物にしようかという話になって、今制作中です。チャリティ展は、東京で行われた四谷アートフェスティバルというもので、前にちょうどその展示が行われるところに住んでいたことがあって、懐かしいな、立体作品もたまには作ってみたいなと思ってアルミパイプを曲げてみたりして作りました。
着物だけでなく立体作品を作るところに創作の幅の広さがうかがえます。色々な場所で活動されていますが、滞在した場所の雰囲気が制作に影響を与えることはあったのでしょうか?
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harataku
- その場の雰囲気で作風や制作が変わったことはなかったです。沖縄での活動は制作にその場の雰囲気が影響するというよりは食べものや空気感が好きで滞在した感じで。それで沖縄には5年くらい住んでいて、ちょうど最近帰ってきたところです。
原田さんの活動がさらに広がっていきそうです。今後やってみたいことについてお聞かせください。
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harataku
- やりたいことが多くて逆に何を作っていいかわからないのですが、着物を公募に出したり、友禅の技法を使った作品をもっと作っていきたいです。
BIVIO DENIMについて
岡山で活動されていますが、京都のアートイベントBORDER!に参加したきっかけを教えてください。
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BIVIO
- 岡山にはマルシェやハンドメイド作品が出せるイベントが開催されていなくて、普段は岡山から近い兵庫県のイベントに参加することが多いのですが、以前から京都のイベントに参加したいと思っていたんです。BORDER!は公募やマルシェが一括で取りまとめられているサイトで見かけて応募しました。紅葉の季節ですしぜひ参加したいなって。
開催場所の梅小路公園は季節のうつろいが感じられます。春も桜が満開になって...
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BIVIO
- 良いですね〜!春も行ってみたいです。
ぜひいらしてください〜!出展される作品はデニム生地が使われていますが、岡山は国産デニム発祥の地なんですね。
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BIVIO
- そうなんです。倉敷市の児島というところがありまして、そこが国産デニム発祥地と言われています。井原市という場所と対抗しているので定かではないのですが(笑)。私が倉敷市で育ったこともあって、身近なところにあったデニムが今の作品作りにつながっていると思います。実は、もともとデニム発祥地ということは知っていたのですが、暮らしているとその土地には無関心で、ここ10年くらいで海外の方で人気になっているのを見て関心を持ち始めました。
自分の地元のことに無関心だとは私も大人になってひしひしと感じています。デニム生地を使ってどのような作品を作られているのでしょうか。
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BIVIO
- アクセサリーやバックを主に作っています。変わったものだと和物のへアクセサリーで、お正月に合わせて成人式用の髪飾りやしめ縄をデニムを使って作っています。デニムの生地は知り合いのメーカーさんから端材になっているものを仕入れています。
端材を生かして作品を作られているんですね。デニムの他の生地も使用することがあるのでしょうか。
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BIVIO
- デニムの他の生地だと、派手な柄が好きなのでアフリカンバティックを使用しています。この布はアフリカの伝統的な絵柄が入っているような生地で、色が派手でデニムとの相性が良いんです。
そうなんですね!ぜひ実物をみてみたいです。制作の目標や今後やってみたいことをお聞かせください。
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BIVIO
- デニムのアクセサリー作りは始めて日が浅いので、デニムの生地自体を追求しきれていないんです。ですので、今後はデニムの素材をもっと追求して世の中にないものを作り出していきたいと思っています。
harataku.project × BIVIO DENIM
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BIVIO
- 友禅はどこかで学ばれていたのでしょうか。
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harataku
- 東京で10年くらい、先生のもとについて修行していました。その頃は古典柄を引く修行をしていたのですが、その後京都で独立しました。今は工芸会というところに入らせていただいていて、先日も石川県で1週間ぐらい研修がありました。デニムで作品をつくり始めたのが最近だとお聞きして驚きました。どれも素敵な作品です。
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BIVIO
- もともとデニムとは関係ないアクセサリーを作っていたんです。よくあるハンドメイドのアクセサリーをちまちまと作っていたんですけれど、それを買ってくださったお客様がたまたま児島のアパレルメーカーの社長の奥様で。その方からアクセサリーを作ってほしいという依頼をいただいたのが始まりでした。
偶然が重なってデニムを使った作品を作ることにつながったんですね。
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harataku
- 自分も藍が好きでデニムのような色はよく使う色なんです。先ほど世の中にないものを作っていきたいとおっしゃられていたことに自分も共感しました。でも新しいことを見つけるのはなかなか難しくて...
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BIVIO
- そうですよね。私は会社員だったので、作った作品も美容院さんに置いてもらう程度で。新しいことを見つけるのはなかなか難しいのですが探していきたいです。先ほど話にあった、チャリティ展に出されていたパイプの作品はオブジェでしょうか?
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harataku
- そうなんです。その作品はとにかくアルミパイプを曲げたいという衝動から生まれたもので、題名はつけずに無題で出していましたね。もっと大きいものを作りたかったのですが叶わず、色々と大変でしたが思い出深いです。
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BIVIO
- 一つの着物を作るのにどれくらいかかるのでしょうか?
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harataku
- 染めたり蒸したりと工程が多いので時間が結構かかって2週間以上はかかります。糊をつけたり、色をつけたりといった仕事を引き受けながら自分の制作をやっていますが、家で作っているので大変です。
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BIVIO
- 私も今は会社をやめて、以前とは違う仕事をしながら、家のダイニングテーブルでデニムを使った作品を作っています。それでテーブルが作業台になってしまって、ダイニングではなくなってしまっています。
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harataku
- わかります。家だとなかなか集中できないんですよね。少し甘えてしまったり、ちょっと昼寝しようとか思ってしまって。
個人的にデニムと和の装飾は相性が良いと思っているのですがお二人はいかがでしょうか。
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harataku
- デニムを友禅で染めてみるのも良いかもしれません。ツルツルした素材は厳しいけれど、色を弾かなければどんな生地でも染めることができるんです。デニムの生地感は藍で染めてもなかなか出ないのでいつか作ってみたいですね。デニムの着物は想像するだけでもかっこいいです。
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BIVIO
- デニムの着物、見てみたいです。デニムの一種でシャツを作るような薄手の布があるので着物にちょうど良いんじゃないかと思います。原田さんが友禅で描かれる絵は、古典的なものもあると思うのですが、作られる作品はオリジナルのデザインでしょうか?
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harataku
- 先生からは古典柄を教わったので、修行中は古典的な柄の作品を作っていたのですが、コンクールや公募に出すときはオリジナルのデザインを作っています。古典柄は商品としては多いけれど作品としては少ないかもしれません。
BORDER!の開催が近づいてきましたが、お二人は当日どのような作品を出展しようと考えていますか?
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BIVIO
- クリスマスシーズンが近いので、クリスマスの飾りやお正月に合わせたものを持っていこうと思います。
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harataku
- 自分はワークショップとマルシェを2ブース横並びで出展していて、ワークショップでは白生地の着物を広げた状態で置いて、それに好き勝手に落書きしてもらうのをやろうと思っています。どんなものができるのか楽しみですね。白い生地の着物が広がった状態はあまり見たことがないと思うので、着物を知ってもらう良い機会になるんじゃないかと思っています。
お二人の出展される作品が楽しみですね。またデニムを使った着物など作られた際は教えていただきたいです。お時間が近づいてまいりましたので、これにてインタビューを終了させていただきます。貴重なお時間をありがとうございました!